
循環器内科 部長
黒木 一公 医師
このたび、「Best Doctors in Japan 2026–2027」に選出いただきましたことを、大変光栄に存じます。
「Best Doctors in Japan」は、医師同士の推薦・評価に基づき、「自分自身や家族が治療を受けるなら診てもらいたい医師」という観点から選出されるもので、日本では約7,100名(全医師の約2%)が選ばれています。このような評価をいただき、正直なところ驚きもありますが、当院に赴任した2005年から21年にわたり取り組んできた心臓カテーテル治療(PCI)が認められたものと受け止め、大変励みになっています。
私がここまで研鑽を重ねることができたのは、さまざまな環境と出会いに恵まれたからだと感じています。当院は、広大な宮崎県北地域においてカテーテル治療を担う唯一の中核病院であり、若い頃から数多くの症例を経験することができました。また、節目ごとに全国の素晴らしい術者と出会い、その薫陶を受ける機会にも恵まれました。そして、そこで学んだ知識や技術を実践し、さらに高めていくことのできる当科の環境がありました。その中でも、私にとって大きな転機が二つありました。
一つは、2015年に宮崎県の国内先進病院医師派遣事業に選ばれ、小倉記念病院で2週間の研修を受けたことです。当時は循環器内科医も現在の半数ほどで、日々の診療に追われ、学会やPCIライブに参加する機会も限られていました。しかし、この研修を通じて、治療の安全性と有効性を高める血管内イメージングを一から学び直すことができ、それが現在の私の治療スタイルの礎となりました。
もう一つは、2019年に当院の心臓脳血管センターが本格稼働したことです。最新のカテーテル治療装置と充実した設備、そして何より、専従スタッフによる質の高いカテーテル治療チームが確立されたことで、急変時にも迅速に対応できる体制が整い、これまで以上に複雑な病変にも安心して取り組める環境が実現しました。
今回の選出を通じて改めて感じるのは、地方の基幹病院であっても、志を持って研鑽を続け、良き指導者や仲間に恵まれれば、患者さんに質の高い医療を提供しながら、医師として高い目標に挑戦し続けることができるということです。私自身もその一例となれるよう、これからも挑戦を続けていきたいと思います。
現在では、国内外においてPCIライブ術者や招聘術者として治療・教育に携わる機会をいただくことも増えました。しかし、私にとって何より大切なのは、そこで得た経験や技術を県北地域の医療へ還元し、患者さんに安全で質の高い医療を提供することです。今後も技術の研鑽を重ねるとともに、後進の育成にも力を注ぎ、地域医療の発展に貢献してまいります。
最後に、これまでご指導くださった諸先輩方、日々支えてくださる同僚・後輩・医療スタッフの皆様に心より感謝申し上げます。そして、仕事を優先することの多い私を長年にわたり温かく支えてくれている家族の「内助の功」に、心から感謝しています。
今回の受賞を新たな励みとし、これからも患者さんに安心して治療を受けていただけるよう、一層努力を重ねてまいります。

ARIA カテーテル治療ライブ術者 2024年

歴史ある小倉ライブでの術者 2024年

マレーシア ペナン総合病院での慢性閉塞病変(CTO)治療_2025年

マレーシア 国立心臓病センター(IJN)での慢性閉塞病変(CTO)治療_2026年

熊本大学病院での月1回カテーテル治療